ベースのピックアップとサウンドには満足しているでしょうか?
モダンでパワーのある低音を求めて、プレシジョンベースのピックアップをSeymour Duncan(セイモアダンカン)のSPB-3に交換しましたので、その方法を紹介したいと思います。また、あわせて内部配線とジャックも交換済みです。
ベース改造に抵抗のある人も居るかもしれませんが、プレベのピックアップ交換は正直めちゃくちゃ簡単です。ジャズベースに比べて1ボリューム・1トーンというシンプルさです。なのでこの機会にカスタムに挑戦してみて下さい。
Seymour Duncanのプレベ用ピックアップ
セイモアダンカンのプレシジョンベース用ピックアップは基本モデルとして4種類(SPB-)、ヴィンテージモデル(AQ-)として2種類あります。
パッシブP-BASSのピックアップ一覧 (アクティブタイプは除外してます)
品番 | 名前 | 低音 | 中音 | 高音 | 抵抗 | マグネット |
SPB-1 | Vintage | 6 | 4 | 6 | 11.7k | Alnico 5 Rods |
SPB-2 | Hot | 5 | 6 | 5 | 22.9k | Alnico 5 Rods |
SPB-3 | Quarter-Pound™ | 7 | 4 | 6 | 11.5k | .25″ Alnico 5 Rods |
SPB-4 | Steve Harris Signature P-BASS® | 6 | 5 | 5 | 13.0k | Alnico 5 Rods |
AQ-PB | ANTIQUITY™ | 5 | 4 | 6 | 11.0k | Alnico 2 Rods (Dun-Aged™) |
AQ-2 PB | ANTIQUITY II™ Pride | 5 | 4 | 7 | 11.0k | Alnico 5 Rods (Dun-Aged™) |
今回は『SPB-3 クオーターパウンド』というハードロック向きと言われる程、全体的にパワーの出るピックアップに交換しました。交換する前まではゴリゴリなロックサウンドをイメージしてましたが、演奏してみると意外にも幅広く対応出来るバランスの良さを感じました。
『SPB-2 Hot』も人気があります。ミッドレンジが強調され、前に出る様なサウンドとの事なのでいつか試してみたいピックアップです。SPB-1の出力を2倍にアップさせたモデルです。
ピックアップ交換に必要なもの
今回のベースカスタムに使用したものを紹介します。
【使う工具・道具】
・半田ゴテ
・はんだ吸い取り線
・ラジオペンチ
・ニッパー
・濡らした雑巾 (ハンダゴテについた半田を吹く為)
【カスタム材料】
・ピックアップ (セイモアダンカン SPB-3)
・内部配線材 (ベルデン #8503)
・ハンダ (ケスター44 楽器配線用ハンダ)
・ジャック (スイッチクラフト #11)
ピックアップ交換方法
公式の配線図はこちらより
例の一つであり、配線方法は1パターンでは無いのですがこの通りにしておけばまず間違いないです。
ピックアップ交換は、配線する順番が一番大事!
おおまかな流れとしては、まずポット(ボリューム・トーン)とジャックを配線し、次にピックアップからの2本とブリッジからの弦アース1本を接続して終わりです。
手順1 既設の配線を取り除く
はんだ吸い取り線を駆使して今の配線を全て取り除きましょう。(内部配線材をそのまま使用する場合はピックアップだけ交換して終わりですw)
交換前に写真を撮るのもオススメです。
手順2 ポット(ボリューム・トーン)とジャックの配線
はじめに、ポットの背中は全てアースになってますので3本同時のハンダ付けが難しい場合は2本同時や1本ずつでもOKです。とにかくポットの背中に接触していれば通電します。
画像では3本同時の箇所がありますが、下記の方法では半田付けは2本同時までなのでとにかくポットの背中に接触ということを念頭において始めましょう。
1. ボリュームポットの1番端子を背中にくっつけてハンダ付けします。
2. ジャックのコールド端子とトーンポットの背中をつなぎます。
3. ジャックのホット端子とボリュームポットの2番端子をつなぎます。
4. トーンポットの3番端子にボリュームポットの3番端子とつなぐためのリード線をハンダ付けします。(まだ3番端子にはつながない)
5. リード線とコンデンサーを一緒にトーンポットの背中にハンダ付けします。コンデンサーのもう片方はトーンポットの3番端子につなぎます。
手順3 ピックアップの配線
6. ピックアップからきた黒いアース線と、先ほどの5.で余っているリード線を一緒にボリュームポットの背中にハンダ付けします。
7. ピックアップからきた白い線と、先ほど4.で残しておいたリード線を一緒にボリュームポットの3番端子につなぎます。
8. 最後に、ブリッジ側からきた黒いアース線(弦アース)をボリュームポットの背中(トーンポットでも可)にハンダ付けする。
手順4 音が出るかチェック
ピックガードを閉じる前にちゃんと音が出るかアンプに繋いで確認しましょう。もちろん弦を張ってない状態ですので、ドライバーなどの金属でマグネット部分に軽く当ててみて下さい。音が出れば問題ありません。
ハンダ付けした直後はポット・ジャック共に熱くなっているとノイズが出やすくなります。冷めるのを待ってから音を出してみてください。
以上でピックアップ・ジャック・内部配線交換は終了です。やってみると意外と簡単に出来ちゃいますので是非挑戦してみて下さい。(ピックアップの高さ調節も忘れずに)
配線確認の為にいちいちアンプに繋ぐのが面倒な時はアンプラグが便利です。
まとめ
プレベのピックアップ交換は、ジャズベやアクティブベースに比べて遥かにシンプルで簡単ですし、ピックアップを交換をするだけでかなり音の印象が変わります。
今回ピックアップに加えてジャックと内部配線も交換した事でノイズも低減されSPB-3のパワフルなサウンドがより感じられる結果となりました。このピックアップですがトーンは70〜80%くらいがオススメです。交換した人は分かると思いますw
バーイ!